私の求める家は、どこにあるのだろう？

　子供が小学校に入学する2009年春までに永住の地に移ろう、とスタートした家探し。直前ロンドンに駐在し、かなり古いけれども美しい一軒家に住んでいたこともあり、静かな環境にある戸建に憧れは持ちつつも、東京都内では無理と、せっせとマンションのモデルルームや住宅展示場などを見学していました。

　しかし何処に行っても感じる居心地の悪さと違和感に、私が求める家はどこにあるのだろうと考えあぐねていました。そんなとき大地の住宅チームの存在を知り、相談の電話をした事が全ての始まりでした。

　「中野にお住まいなら近くにいい工務店さんがいます！」と紹介してくださったのが、河合工務店の河合孝社長。早速訪問し、自然素材の住宅についてじっくり説明いただき、さらに完成直後の物件を見せていただきました。決して大きなお宅ではありませんでしたが、そのあまりの美しさにただ衝撃を受け、河合工務店さんにこのような家を建ててもらいたい！と決意を固めたのです。

土地を買うも予想外のハプニング

　決意を固めたのなら、まず土地を購入しなくてはなりません。緑も多く静かな環境を望んでいましたので、石神井公園一帯に的を絞って活動を続けながら、その間大地の勉強会・見学会に顔を出し、自然素材の住宅について情報収集を進めました。

　土地が決まってからは、前進あるのみ。Ｎさんに設計をお願いすることにし、Ｏ邸新築プロジェクトが始動しました。

　設計も順調に進んでしたのですが、予想外のハプニングが発生。土地購入前に簡易の地盤調査を行って「良好」との判定を得ていたのですが、いざ着工前に再度検査を行うと強度不足の判定。全てをストップして対応策を検討、そのために時間がかかり、また結局補強工事を行うことになり費用が別途発生してしまいました。
「地盤調査って一体…」と腑に落ちない出来事でした。

　11月に地鎮祭を行い、着工。そこからはもう夢心地の毎日でした。

　週に1回現場を見に行きましたが、そのたびに大工さんたちの仕事に感激。細かな所にも手を抜かない完璧な仕上がり、「いい木があるから」とサプライズ連発の河合社長の心遣い。

　家ってこんなふうに出来ていくんだなあ、としみじみ考えさせられましたし、またこれだけの人たちの手間を頂いて作られた家に住む幸せを噛み締め、丁寧に暮らしていきたい、と強く思います。

　河合工務店を紹介し、その他様々な相談にのってくれた大地の自然住宅チームのＡさん、私たちのつたない思いを的確に読み取り、素敵な設計プランを作り上げてくれたＮさん、そして河合工務店河合孝社長と現場監督の稔さん、名和さんはじめ大工の皆さん他、全ての工事に携わった皆様方に、深く御礼申し上げます。

　特に寒い中大工の皆さんは頑張ってくださいました。ご近所の方から、「本当に黙々と真面目にお仕事なさるいい大工さんたちですね」とお声がけいただいたほどです。とにかく感謝の思いで一杯です。

　最後に、思いばかりであまり研究熱心とはいえなかった私たちの強い味方が、河合工務店さんで新築された先輩・Ｎさんのブログでした。工事の進め方、建具や照明などのお店や選び方など本当に参考になる情報満載で随分活用させていただきました。自然素材の家を建てる方必見です！

　我々でもお話し出来ることがありましたら、いつでも協力いたしますので、お気軽にお声がけください。